
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
総合型選抜や推薦入試のプレゼンテーション審査において、合否を大きく左右するのがスライドの構成力です。
どれほど素晴らしい探究活動や将来のビジョンを持っていても、スライドの論理展開が乱れていると、面接官(大学教授)には伝わりません。
多くの受験生が陥りがちな失敗を回避し、面接官の心を掴むスライド構成の鉄則を解説します。
受験生がプレゼン試験でやりがちな3大NG

スライドを作り始める前に、まず「やってはいけないミス」を押さえておきましょう。
- 文字だらけの「原稿化」スライド:スライドに話す内容をすべて書き込んでしまい、発表者がただそれを読み上げる状態です。面接官は「文章を読む」ことに気を取られ、あなたの話に集中できなくなります。
- 時系列の単なる「活動日記」:「高1で〇〇をやり、高2で△△をやりました」という活動の羅列はプレゼンではありません。審査員が知りたいのは「そこから何を発見し、大学で何を成し遂げたいか」です。
- 問いと解決策の飛躍:問題提起に対して、大学での研究内容や解決アプローチが論理的につながっていないケースです。熱意だけで突っ走ると論理性(アカデミックスキル)が疑われます。
失敗しないプレゼンスライドの「王道フレームワーク」

プレゼンテーション試験は基本的に「結論(問い・目指す姿)」「理由(実体験・探究背景)」「展望(大学での研究・将来の解決策)」という3部構成で組み立てると、聞き手にストレスを与えず最も論理的に伝わります。
配分目安とともに、各パートのスライド構成を見ていきましょう。
| パート | スライド枚数目安 | 伝えるべきコアメッセージ |
| 導入(結論・問い) | 1〜2枚 | 発表タイトル、自分が挑む社会的課題・テーマの提示 |
| 本論(理由・根拠) | 3〜4枚 | なぜその課題なのか(原体験・現状分析・探究成果) |
| 展開(展望・計画) | 2〜3枚 | 大学での学び・研究計画・社会への還元 |
| 結び | 1枚 | 全体の総括とメッセージ |
1. 導入:関心を引き込み、ゴールを示す(1〜2枚)
冒頭で「今日、自分は何を主張するためにここに立っているのか」を明確にします。
- スライド1:タイトル・氏名:ただのテーマ名ではなく、「〇〇を活用した△△の解決に向けて」といった目的が伝わるサブタイトルを添えます。
- スライド2:問題提起(結論):「私が○○大学で探究したいテーマは〇〇です」「現在、〇〇という課題に対し、△△の視点が必要だと考えています」と端的に宣言します。
2. 本論:説得力を生む「実体験」と「客観的事実」(3〜4枚)
なぜ自分がそのテーマに取り組むのか、その必然性を論理づけます。
- スライド3:問題意識のきっかけ(原体験):自身が課題を感じた具体的な出来事や活動実績。
- スライド4〜5:現状分析と独自の仮説・実践:既存のデータや文献、フィールドワークなどの実践結果を示し、「何が根本的な原因なのか」を客観的な根拠(数字・図表)を用いて論証します。
3. 展開:大学の学びと将来をつなぐ(2〜3枚)
高校までの取り組みを踏まえ、「だからこそ、この大学でなければならない」という必然性を示します。
- スライド6:大学での研究計画(学びの設計図):受講したい教授の研究室、特徴的なプログラム、履修計画などを具体的に挙げ、課題解決にどうアプローチするかを明示します。
- スライド7:将来の展望(社会への還元):卒業後、その研究成果を活かしてどのような社会を実現したいか、将来像を語ります。
4. 結び:強い印象を残すまとめ(1枚)
- スライド8:まとめ:自分の志とメッセージをワンフレーズで再提示し、面接官に余韻を残して締めくくります。質疑応答につながるフックを持たせるのも効果的です。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ

構成が整ったら、スライドのデザインにも論理的な規律を持たせましょう。
- 見出しだけで内容が理解できる構成にする:スライド上部のリード文(見出し)に「結論」を書き、下部にはその根拠となるグラフや写真だけを配置します。面接官が見出しを一目見るだけで、そのスライドの要点が伝わる状態が理想です。
- 文字サイズは24pt以上を厳守:試験官との距離やプロジェクター投影を考慮し、小さな文字はすべて排除します。文章を書くのではなく、キーワードを配置します。
- キーカラーは3色以内:ベース(白・薄グレー)、メイン(黒・濃紺)、アクセント(強調したい1色)に絞り、重要部分だけが自然と視線に入るように設計します。
プレゼンテーション試験で評価されるのは、派手なアニメーションや話術の上手さではありません。「自らの問いに対して、根拠を持って論理的に語れているか」「その学びが大学へと直結しているか」です。
まずはスライドソフトを開く前に、紙とペンで全体のストーリー(結論・理由・展望)を書き出し、全体の論理の骨組みを固めることから始めてみてください。
KOSSUN教育ラボでは、受験に向けた疑問や不安を解消していただけるよう、無料個別相談会を実施しています。
保護者の方のご同席をお願いしておりますので、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に関するご質問・ご相談があれば、お気軽にお尋ねください!
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
KOSSUN教育ラボ 代表/博士(学術)総合型選抜(AO入試)の専門家。横浜国立大学大学院にて博士(学術)、慶應義塾大学大学院にて修士(メディアデザイン学)の学位を取得。
約20年間にわたる総合型選抜・推薦入試指導を通じて、多くの保護者の相談に乗る。NHK Eテレ「テストの花道 ニューベンゼミ」への出演、『現代ビジネス』(講談社)での連載など、メディア実績多数。
本サイトでは、これまで培ってきた専門知識とサポート経験をもとに、入試制度や大学選び、受験準備に加え、「親はどこまで関わるべきか」「子どもの主体性をどう支えるか」といった保護者ならではの悩みに寄り添いながら記事を監修。担当講師としてのご依頼は、代表専属指導PJにて、年間3名のみ受け付け中(面談審査あり)。


